【どんなときもWiFi】運営会社に行政指導!今選ぶべきクラウドSIMの基準とは?

総務省は、2020年2月以降に大規模な通信障害を起こした「どんなときもWiFi」の運営会社、株式会社グッド・ラックに対し、電気通信事業法に抵触する行為があったとして行政指導を行いました。

実は、この行政指導は「無制限」をうたう、他のクラウドSIM型のWiFiサービスにも影響が出そうな内容です。

行政指導の内容と、そもそもの発端となった「どんなときもWiFi」に起きた通信障害の本当の理由、そして今選ぶべきクラウドSIMの基準について考えます。

目次

「どんなときもWiFi」に行政指導

今回、「どんなときもWiFi」の運営会社、株式会社グッド・ラックに対して総務省が行った行政指導ですが、その根拠となったのは「どんなときもWiFi」が起こした通信障害と、そのときの対応についてです。

通信障害を起こしたこともさることながら、その後の対応のずさんさ、必要な情報をユーザーに開示しなかったこと、そして何より、運営を代理店に「丸投げ」していたため、状況を把握できなかったことが自体を大きく・長期化させたわけで、総務省も運営会社としての責任を強く問う形となりました。

行政指導の具体的な内容は下記にリンクを貼っておきますが、ざっくりまとめると以下の4点に集約されます。

  • 「無制限」を謳いながら相当数のユーザーの通信速度を著しく制限していた
  • ユーザーがサービスの継続・解約を判断するために必要な情報を開示しなかった
  • ユーザーからの苦情に的確に対応しなかった(苦情処理義務違反)
  • 本件に対する必要な情報を認識せず、必要な態勢の構築を行わなかった

総務省「MVNOサービス「どんなときもWiFi」の利用者へのサービス提供に係る株式会社グッド・ラックに対する指導等」

ひとつめは通信障害事故のことそのもの。

2つめと3つめは事故後の対応のずさんさ。

そして4つめは、代理店に運用を丸投げして責任を取ろうとしなかったことが指導の対象となっています。

当サイトでも、事故当時から運営会社としての責任について言及してきましたが、まさに今回の行政指導の内容はそれを裏付けるようなものとなりました。

【どんなときもWiFi】通信障害の原因はコロナ?ソフトバンク?障害に強いはずのクラウドSIMの弱点とは?

「どんなときもWiFi」が黒幕の存在を示唆?

今回の行政指導を受けて、当事者である株式会社グッド・ラックもニュースリリースを公開しました。

どんなときもWiFiニュースリリース0619版

このリリースで注目したいのが後半部分。これまで話の表側に出てこなかった代理店が、名指しで公表されているのです。

しかも通常なら「キャリアや代理店」とひとくくりに表記すればいいところを「キャリアや〇〇株式会社等」と、キャリアの方は伏せて代理店名を(一社だけ)公開するという、なんとも不自然な形をとっています。

これは行政指導を受けた株式会社グッド・ラック側の内部告発なのか、「うちだけなんで怒られなきゃいけないの?」という心の叫びの現れなのかは不明ですが、いずれにしても今まで「裏で糸を引いている黒幕」とも噂されながら表には出てこなかった「代理店」の存在が、これで明白になったわけです。

これを読むと、先ほどの総務省の行政指導の原文にある下記のコメント

卸元電気通信事業者等の関係事業者との連携など必要な態勢を十分に確保しない状態で利用者へサービスを提供していたこと

総務省報道資料より抜粋

という表現にも合点がいきますね。

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代理店さん、なんかすっかり悪代官扱いw

「どんなときもWiFi」の通信障害(など)をおさらい

コロナによる自粛期間中、WiFiサービスにはさまざまなトラブルが相継ぎました。

その際たるものが、今回ご紹介している「どんなときもWiFi」の大規模通信障害なのですが、その他にもさまざまなWiFiサービスがサービス停止や受付停止に追い込まれています。

これは表向きには「コロナ自粛によるネットワーク負荷の増大」「コロナによる需要増に(ソフトバンクの)SIM供給が追いつかなかった」と、新型コロナウイルスによるイレギュラーな事象が原因、とされています。

しかし実はそうではなく、WiFiサービスを運営する一部の企業が「やらかした」ことが引き金となって一連の騒ぎにつながっている、というウワサが絶えません。

この際なので、「やらかした企業」の存在ありきで考えた場合の、通信障害やその他のトラブルについて考察していきましょう。

  1. ソフトバンクSIM
  2. レンタル
  3. クラウドSIM

考察にあたってのキーワードはこの3つです。ひとつひとつ解説していきます。

なぜソフトバンクSIMなのか?

今回の「どんなときもWiFi」の大規模通信障害はソフトバンクSIMの供給不足が原因とされています。

ではなぜ、ソフトバンクSIMの供給不足がトラブルに直結したのでしょうか?

クラウドSIMは「トリプルキャリア」、ドコモ、au、ソフトバンクの各キャリアのSIMをクラウド上で入れ替えて使うことができるしくみです。

しかし実態としてはソフトバンクのSIMに大きく依存していたために、ソフトバンクSIM供給ストップが通信障害に直結してしまいました。

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ここまではよく聞く話よね

しかしそもそも、なぜソフトバンクSIMに依存していたのでしょうか?言い換えれば、なぜソフトバンクだけがSIM供給できていたのでしょうか?

大手3キャリアは公式では、無制限はおろか100GBも使える4G LTEのWiFiサービスは提供していません。それはソフトバンクも同様です。

実は大手通信キャリアは、私たち個人向けの商品の他に、企業向けに法人向けサービスを提供しています。

法人サービスの場合、顧客企業の都合に合わせて製品の仕様をカスタマイズすることも多いため、個人向けに比べてプランも柔軟に対応できるようになっていると推察できます。特にソフトバンクは、容量制限を具体的に設けない使い勝手の良いSIM」を法人向けに提供していたと考えられます。

クラウドSIMはこのソフトバンクの大容量法人SIMを使ってサービス提供。

残念なことにドコモやauは法人用SIMの提供に積極的でなかったため、契約上の問題をクリアできず、しくみとしては3キャリア使えるものの、結果としてソフトバンクに依存したサービス提供となってしまった、というのが実情ではないでしょうか。

そこへ「ある事情」からソフトバンクが大容量SIMの提供をストップ。これが通信障害に直結してしまったというわけです。

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ひとつめのポイントは「ソフトバンク法人SIM」の存在?

なぜレンタルなのか?

クラウドSIMやソフトバンク系の大容量モバイルWiFiが「レンタル」なのを不思議に思ったことはありませんか?

この理由は、ひとつめのポイント「法人SIM」が大きく関わってきていると考えられます。

法人SIMはあくまで企業用にあしらえられたものですから個人向けには販売できません。

そこでソフトバンクとの回線契約はWiFiサービスを提供する事業者との間で結び、ユーザーには契約済の端末を「レンタルする」という仕組みが考えられたのではないでしょうか。

個人向けのサービスを「B2C」、法人向けのサービスを「B2B」と呼びますが、このような個人向けサービスを行う法人に提供するサービスのことを「B2B2C」と呼んだりしますね。

このしくみ、以前からFUJI WiFiや民泊WiFiのようなサービスで活用されていましたね。

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「レンタル」は、法人SIMを個人向けに活用するためのしくみってことかしら?

なぜクラウド SIMにトラブルが?

ソフトバンク法人回線を使ったと思われる「レンタルWiFi」サービスは以前からありました。

実はこれまでも「無制限」と言っておきながら制限された、という話は結構あったのです。

ベテランYouTuberさんの古い動画を探してみれば、「FUJI WiFiで500GB使えた」とか「モナWiFiの限界に挑戦!」みたいな動画が転がっているでしょう。

そうやって過去にもヘビーユーザーに対しては速度制限をかけて調整しながら、それでも一般的には「無制限」といえるサービスを維持できていたのは、これまでのレンタルWiFiの場合は、ネットワークを圧迫するような「使いすぎ」ユーザーには個別に制限をかければよかったからです。

それがSIMをサーバ上でシェアして利用するクラウドSIMの場合、ユーザーの特定が難しいと「言われて」います。

データをシェアしあっているユーザーの中に、極端にヘビーなユーザーが一定数いた場合、全体に速度低下の影響が出てしまう。

それがこれまでトラブルを起こしたクラウドSIM陣営の説明です。

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でも、これちょっと変じゃない?

クラウドSIMであっても個人ユーザーのデータ利用は把握可能です。

実際、「限界突破WiFi」では1日あたりのデータ利用料をモニタして制限をかけていますし、月150GBという「最低保証容量」を設定しているクラウドSIMのWiFiサービスもありますからね。

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なんか誰かが「ウソ」ついてる気がするのよね

「どんなときもWiFi」と同時期に通信障害を起こした「限界突破WiFi」の公式発表に気になるコメントがあります。

2020年3月6日より、限界突破Wi-Fiは下記案内に該当する一部のお客様による不正な超大容 量データ通信が継続的に行われた事(1ユーザー月間4.4TB利用等)によって、メーカーの 通信サーバーが著しく不安定になり不具合が断続的に発生致しました。そのため、通常にご 利用いただいているお客様に対しても影響が生じております。

「限界突破Wi-Fiの通信速度低下についての現状報告とお詫び」より抜粋(エックスモバイル)

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「1ユーザー月間4.4TB」って誰がそんなに使ったの??

先に申し上げた通り、普通に考えて月4.4TBも使うまで「ほったからかし」にしている運営に大きな問題がありますし、そもそも5台程度しか接続できないクラウドSIM端末で、月4.4TBなんてひとりで消費できるデータ量ではありません。

ここからはあくまで筆者の憶測に基づく、なんの根拠もない話です。

なのであくまで「仮説」ととらえてお読みください。

クラウドSIMは端末にSIMを差さずにクラウド(場所のわからないどこか)にある「SIMサーバ」という装置にSIMをたくさん差して、そこからSIMの情報を各端末にダウンロードして運用しています。

このしくみによって、少量しか使わない人の「余りのデータ」をヘビーユーザーにあてがう「データシェア」が可能になり、実質「無制限」の運用も可能なわけです。

ここからが憶測。

さて、このクラウドのしくみに「使い勝手の良い」ソフトバンクの法人SIMをあてがったらどうなるでしょうか?

極端な話、1000人のデータを1枚のSIMで賄うことも可能ですよね?

ひとり4.4TBの極端な通信トラフィック。

これは「一部のお客様」個人ではなくクラウドWiFiの「無茶な運用」が原因だというのは考えすぎでしょうか。

クラウドSIMのしくみを悪用してソフトバンク法人SIMに極端な負荷をかけた運用、その結果もたらされた莫大な利益。

昨年末から今年にかけてクラウド系の「なんとかWiFi」が急激に、竹の子のように増えた不思議。

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話がうまく繋がりすぎるわね…

そしてその「無茶し放題」のWiFiサービス運営に対して、回線供給元のソフトバンクが怒ってペナルティをかけたとしたら?

一方的に大容量SIMの供給をストップ、速度制限をかけたとしてもおかしくありません。

ペナルティを受けSIMが仕入れられない、いわば「秤量責め」にあったクラウドSIMが「ギガ不足」を起こしてジ・エンド。

これが一連の通信障害の理由だとしたら、あまりにひどい話です。

現時点ではこの話はなんの根拠もない、憶測にまみれたものです。

株式会社グッド・ラックは今回の行政指導を受けて、7月16日までに報告書を総務省に提出することになっていますので、「答え合わせ」はそのときにできるでしょう。

クラウドSIMは今後大丈夫なのか?

ここまで記事を読んでいただいた方の中には、「これからクラウドSIMはどうなるのか?」不安に思う方も多いでしょう。

ひとつお断りをしておくと、クラウドSIMのしくみ自体はすばらしいものです。

このクラウド化(仮想化)という技術は、今後5Gが普及していく上で重要な役割を担うものだと信じていますし、システム自体にはなんの罪もないことは申し上げておきたいです。

ただしくみ上、システムの中身が外から見えづらく、運用がブラックボックス化しやすい面があるのは事実です。

今後、クラウドSIMをとりまく環境は大きく変わっていきます。

ソフトバンクから100GBを超える大容量SIMは提供されなくなるでしょう。

事実、ソフトバンク SIMを使うWiFiサービスでは、100GB以上のプランをサービス停止。現在超大容量プランを利用中のお客様に対しても、100GB以下のプランへの変更か解約を促す連絡が入っているという話も聞きます。

また、総務省からも「無制限」をうたうのであればその条件の内容を明確にするよう指導が入っていますので、現実問題として「無制限」を売り文句にすることは難しくなってくると思われます。

他の電気通信事業者等への注意喚起等

 データ通信に関して、一定の条件下で帯域制御を行う場合などには、「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」(平成28年3月策定、令和2年3月最終改定)及び事業者団体が定める「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」(平成20年5月策定、令和元年12月最終改定)の内容を踏まえ、その条件の内容を明確に利用者に周知させることが適切であると考えられます。特に、一定期間内の通信容量について「無制限」をうたう場合などにおいては、そのような表現が利用者に誤解を与える表現となっていないか、十分に注意し、適切な対応を行う必要があると考えられます。
また、上述のとおり、本件事案においては、本件サービスに係る潜在的なリスクに関して、卸元電気通信事業者等とサービス提供主体(本件の場合「グッド・ラック」)の間で十分な情報の連携など、必要な態勢を確保しない状態でサービスを提供していた結果、問題発生の事前・事後において、適切な対応を行うことが困難になっていました。電気通信事業者として利用者にサービス提供を行う上では、関係事業者との間で適切な連携の下、リスク管理を適切に行い、利用者の利益を損なわないよう努めることは当然の責務であるということに留意いただく必要があります。

クラウドSIMは、今までのような利益率の高い「ボロい」商売とはうって変わり、非常に運用の難しいサービスになっていくことが予想されます。

そんななか、サービスを継続できずに撤退していくブランドも増えると思われます。

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実際、多くのクラウドSIMサービスがサービス停止してるわね

今オススメできるクラウドSIMの条件とは?

これからクラウドSIMのWiFiサービスに加入するなら、何を基準に選べばいいのでしょうか?

価格でしょうか?知名度でしょうか?

安さだけでクラウドSIMを選ぶのは危険。また、知名度だけで選ぶのも考えものです。

なぜなら、これまで大きな通信障害を起こしたクラウドSIMサービスは、「どんなときもWiFi(佐藤二朗)」「限界突破WiFi(氷川きよし)」など、タレントを起用したテレビCMで大々的に宣伝を行なっていたところばかりだからです。

これらのサービスは、ユーザー数の増加に回線維持のペースが追いつかなくなり自滅。

また、GMOやスマモバといった大手プロバイダが運営する「ギガゴリWiFi」や「THE WiFi」といったサービスも、新規受付を停止してしまっています。

今や「有名だから大丈夫」「大手だから安心」で選べないのがクラウドSIMの難しさです。

価格や知名度ではわからない、本当に信頼できるサービスを選びたいものです。

クラウドSIMは「運用」で選べ

しかし、大手でさえ信じられない状況で、何を持って「信頼」できるサービスだと判断できるのでしょうか。

当サイトでは、信頼できるクラウドSIMを選ぶ基準として、「運用」を挙げたいと考えます。

これからのクラウドSIMは、ユーザーのデータ消費量をみながら、適切にSIMを管理していく高い運用能力が求められます。

代理店に丸投げするような雑な運用では、高いユーザー満足度を維持していくことは難しいでしょう。

  • 多くのユーザーが満足できるデータ容量の確保
  • 安定した回線速度

このふたつを同時に、いつまでも供給し続けられることが、信頼できるサービスの条件と言えます。

「運用」で選べるクラウド SIMサービス

運用で選ぶといっても、加入する前から運用についての情報を得ることはほぼ不可能。

そこで当サイトでは、あるサービスに実際に加入。3ヶ月間使い倒して、信頼できるかどうかを判断しました。

そのサービスは「どこよりもWiFi」。

実際に加入し、5月、6月と、かなり極限まで使い込んでみたところ、下記のような良好な結果となりました。

  • 5月は250GB使って速度制限なし
  • 6月は300GBで速度制限
  • それまでは概ね安定した速度

どこよりもWiFi」については、他の記事でも詳しくご紹介していますが、信頼していいクラウドSIM型WiFiサービスのひとつではないかと思っています。

この記事では、行政指導を受けた「どんなときもWiFi」の事例から、クラウドSIMの今後について考えてみました。

みなさんのWiFi選びの際のご参考になれば幸いです。

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なんだか雲行き怪しいけれど(クラウドだけに)

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