スマホの「一括(実質)1円」販売が復活しているのをご存知ですか?
当サイトでは「最新端末を安く手に入れるにはMNP(他社から乗り換え)がおすすめ」と過去に何度もお伝えしてきました。
しかし総務省の指導により高額キャッシュバックが禁止され、今ではMNPのメリットは大幅に減ってしまいました。
ところが、実は今ふたたび、家電量販店やキャリアショップを中心にドコモ、au、ソフトバンクの端末高額値引き販売が復活しています。
そこでこの記事では、家電量販店を中心に復活している「一括1円」契約を検討している方のために、契約前に知っておきたい注意点を3つにわけて解説します。
- 量販店の一括1円って裏はないの?
- 結局MNPを繰り返すのがおトクなの?
- ブラックリストって何?
- 一括契約後すぐに格安プランに乗り換えたい

こんな方はぜひお読みくださいね
iPhone SE(第3世代)もいきなり限界MAX値引き!


MNP「一括1円」「実質1円」案件が増えている?


2020年10月の電気通信事業法改正以降、回線契約を伴う端末値引きは22,000円以内と規制され、かつての高額キャッシュバックは姿を消しました。
しかし、2021年8月あたりから一部の家電量販店を中心に、iPhone SE(第2世代)が「一括1円」など、かつてのような高額値引きで販売される異常事態(?)が続いています。






上の画像は、2021年12月最終週に都内某家電量販店をリサーチした時のもの。
ドコモ、au、ソフトバンク共に「一括1円」「実質1円」の文字が踊っています。


「一括1円」「実質1円」のカラクリ
例えばドコモのiPhone SE 64GBの本体価格は57,024円。
総務省指導の端末値引きは22,000円までなので、これが一括1円で販売できるには何らかのカラクリがあるはずです。
実はMNP(他社から乗り換え)による回線契約を伴う値引き額は総務省指導の通り22,000円。
ここから「店舗独自の値引き」として35,023円が引かれてトータル57,023円値引き=一括1円。ということになります。
店舗独自値引きの部分は回線契約を伴わないため、機種変更や端末のみの購入でも適用可能。22,001円で購入いただける計算になります。
これはドコモの例ですが、auもソフトバンクも値引きの考え方としては同様です。
- 回線契約に紐づく値引きは22,000円
- 「1円」との差額は回線契約なしでも適用される店舗独自の値引き
- 値引き端末を分割購入して「実質1円」とするケースもあり
- U30割引など細かな条件が設定されていることも
これらの高額値引きが急増している背景には、コロナ渦で長く低迷していたスマホの実店舗販売にテコ入れをしたいというキャリア・販売店双方の思惑があるのかもしれません。
何にせよ、スマホが安く買えるというのは喜ばしいことです。
「一括1円」契約前に知っておきたい3つの注意点
かなり魅力的な「一括(実質)1円」。でも安さだけに目がくらみ、何も考えずに契約すると後悔することになりかねません。
これから「1円案件」を契約する前に知っておきたい注意点を3つご紹介していきましょう。
注意点① 実施店舗ごとの細かな条件に注意
多くの店舗で実施されている高額値引きですが、いつでもどこでもやっているわけではありません。
同じ系列の量販店でも店舗によって内容が異なることも多く、事前にチラシやWebで告知されることもないため、基本的には「足で探す」以外に方法はありません。
SNSでは実際に購入した方の報告が多く上がっていますので、そのあたりを参考にしながら、ご自身の行動半径にある量販店やキャリアショップを訪ねてみるのがいいでしょう。



店頭にPOPがなくてもスタッフさんに聞くと
やってくれる場合もあるみたいですよ
ただし条件は店舗によって違うようです。10月以降に始まった各キャリアの「U30割引」も組み合わさって割引内容も複雑になってきています。
POPに掲載されている「小さな文字」にも注意を払い、店頭スタッフの説明をよく聞いてから契約するようにしましょう。



加入プラン指定、初月無料のサブスクとかね
- 実施店舗の情報は基本「足で探す」
- 店頭にPOPがなくても店員に訊ねてみよう
- 契約前に細かな条件(小さな文字)をよく確認
注意点② ブラックリスト入りに注意
このような高額値引きが復活してくると、どうしても考えてしまうのが「これってMNPを繰り返せばかなりお得なんじゃない?」ということ。



いや、考えないでしょ普通



え?そう?
以前のような「2年縛り」も撤廃され、今では契約期間の縛りがなくなりつつあります。
そうなると違約金なしでいつでも他社に乗り換えることができるように思えてしまいますが、そこは注意が必要。
短期でMNPを繰り返すと、端末転売を行う要注意ユーザーと認定される、いわゆる「ブラックリスト」入りの危険性が非常に高くなります。
また、別に端末転売するつもりがなくても、安易に格安SIMに乗り換えるのも危険です。
一度ブラックリストに入ると、そのキャリアとはしばらく契約ができなくなったり、割引施策が適用されなくなったりといったデメリットが生じます。
また、どのくらいの期間ブラックリスト入りするのかも明確ではないため、次にまた魅力的なキャンペーンが行われたとしても、契約させてもらうことができません。



格安SIMに乗り換えるのもだめなのかぁ



「短期間で」ってことですけどね



「ブラック」って豚、自分のことじゃないかw
「即ahamo」「即povo」「即LINEMO」はOK?
では、他社ではなくahamoやpovo、LINEMOといった各キャリア新料金プランへの乗り換えはどうなんでしょう?
- ドコモの場合
- まず、ドコモからahamoへのプラン変更はOKなようです。ドコモオンラインショップやahamoサイトでも、ドコモ機種購入後にahamoへプラン変更する方法が案内されているので、特にブラックを意識しなくても大丈夫ではないかと思われます。
ただし、最近ドコモショップや一部の量販店でも契約できるようになったドコモの「エコノミープラン」OCNモバイルONE、TONEモバイルへのプラン変更は注意が必要です。ドコモとの連携が強化されたとはいえ手続きとしてはMNPとなるので、短期解約とみなされる可能性は高いです。 - auの場合
- auにMNP加入した場合、povo 2.0やUQモバイルにプラン変更することでかなり通信費を節約できます。
しかし「即UQ」や、特に「即povo」は一発ブラックの対象となる可能性が高いと言われています。
実際にSNSでは「総合(総合的判断で契約不可=ブラックリストと同義)入りした」という口コミも多く報告されています。 - ソフトバンクの場合
- ソフトバンクの場合も「即ワイモバイル」「即LINEMO」は控えておいた方が無難です。
SNSを見ても具体的な口コミはほとんど見られないのですが、ソフトバンクは昔からブラック認定の基準も期間も厳しいといわれてるキャリア。
危ない橋は渡らないに越したことはありません。
- MNP転入後すぐに移行可能と思われるのは「ドコモ→ahamo」のみ
- 他キャリアは一定期間の契約維持をおすすめ
注意点③ 加入後の維持費にも注意
ahamo以外のキャリア新料金プランへの即切り替えはNG。一定期間(最低半年という噂が多いです)はキャリア本プランを維持するのをおすすめします。
そうなると気になるのが維持費の問題。
キャリア本プランがいくらで維持できるのか、維持費を事前に確認しておくといいでしょう。
ドコモの場合
ドコモの場合は先ほど申し上げた通りahamoにプラン変更するのがベストですが、もっと安くしたいなら「ギガライト」で割引を効かせることになります。
「ギガライト」の月額は3,465円。月1GBでこの価格はなかなかのもの。
ただしドコモご契約のご家族がいらっしゃる場合はここから最大1,100円割引で2,365円まで下げることは可能。さらに支払いをdカード払いにすることで月額2,178円まで下げられます。
ドコモ場合、3親等以内であれば同居していなくても家族割が適用になるので、ご実家やご親戚でドコモに加入する方がいらっしゃれば、ぜひ家族割は組みたいところです。
でもやっぱり、ahamoにした方が断然おトクですね。
- ドコモプランの半年維持費
ahamo(5分通話+20GB) | 2,970円×6=17,820円 |
ギガライト(1GB:標準価格) | 3,465円×6=20,790円 |
ギガライト(1GB:家族割3人) | 2,365円×6=14,190円 |
ギガライト(1GB:家族割3人+dカード払い) | 2,178円×6=13,068円 |
auの場合
auの最安プラン「ピタットプラン(5G/4G)」も月額3,465円。家族割で最大1,100円割引され、2,365円まで下がるのも同じです(2年契約の場合2,178円/月)。
しかし、家族割の割引対象となる家族に「同居」という条件がついているため、ドコモよりもハードルは高めです。
3,465円を6ヶ月払うと20,790円。
ひとりで乗り換える場合、このコストがかかってくることは考えておく必要があるでしょう。
- auプランの半年維持費
ピタットプラン(1GB:標準価格) | 3,465円×6=20,790円 |
ピタットプラン(1GB:家族割3人) | 2,365円×6=14,190円 |
ピタットプラン(1GB:家族割3人+2年契約) | 2,178円×6=13,068円 |
ソフトバンクの場合
ソフトバンクの最安プランは「ミニフィットプラン+」。月額3,278円と他社より少し安い価格設定になっています。
特徴的なのは割引対象が他社と少し異なること。他社のように家族割は適用されず、その代わり自宅のネット回線を「SoftBank光」や「SoftBank Air」といった対象のサービスに加入することで適用される「おうち割光セット」によって月1,100円が割引かれます。
さらに、Yahoo! Japan IDに紐づいて発行されるクーポンを使うことで1年間、毎月1,100円割引も加算されるため、クーポンだけで月2,178円。おうち割と併用すると月1,078円で維持可能です。
ソフトバンクユーザーはYahoo!プレミアム会員(月504円)が永年無料という特典もついているため、コスパの面でもおすすめしやすいプランとなっています。
- ソフトバンクプランの半年維持費
ミニフィットプラン+(1GB:標準価格) | 3,278円×6=19,668円 |
ミニフィットプラン+(1GB:クーポン) | 2,178円×6=13,068円 |
ミニフィットプラン+(1GB:クーポン+光) | 1,078円×6=6,468円 |
- ドコモはahamoにプラン変更がおすすめ
- ドコモギガライトは家族割を適用させよう
- auは家族割条件がきびしいので注意が必要
- ソフトバンクは事前にクーポンを入手しよう
提案 足りないギガはeSIM副回線を活用しよう
大手キャリアの「一括(実質)1円」契約前に知っておきたい注意点について解説してきました。
ここからは当サイト管理人からのご提案になります。
キャリアの最低料金で半年間維持するとしても、次に問題となるのが「ギガ不足」。最低プランの月1GBでは足りない、という方がほとんどではないでしょうか。
そこでご提案したいのがeSIMを使った副回線活用です。
iPhone SEをはじめとした最近のiPhone、一部のAndroidスマホのようなeSIM対応端末では、キャリアの回線のSIMカード以外にもう1回線eSIMの設定が可能です。
主回線をキャリア回線にして通話とSMS、副回線のeSIMに格安プランを新規契約することで、キャリア回線を活かしながら格安でインターネット接続が可能になります。
eSIMを副回線活用する注意点は以下の3点
- eSIM対象スマホが必要(一括販売中のiPhoneならほぼ問題なし)
- SIMロック解除が必要(一括販売の場合は即日ロック解除可能)
- eSIM対応プランへの新規加入が必要(おすすめは後ほど)
まず、対応スマホが必要という点については特に問題ないでしょう。
今回「一括案件」の対象になっているiPhoneであれば、ほぼeSIMに対応しています。
Androidの場合はGoogle PixelシリーズやAQUOSの一部など、eSIM対応は一部の機種に限られます。非対応機種の場合は契約期間の縛りのないポケットWi-Fiを検討してもいいでしょう。
SIMロック解除については、最新のiPhone 13シリーズは全キャリアモデルSIMロック解除済。iPhone 12以前のモデルは、端末代を一括もしくはクレジットカードで分割払いにした場合、店頭でその場でロック解除してもらえます。
キャリアによっては「言わないとやってくれない」ので、必ず「SIMロック解除もお願いします」と伝えましょう。
副回線におすすめのeSIM対応プラン
eSIMに対応したスマホプランはそもそも少ないのですが、その中でも副回線使用におすすめのプランは非常に限られます。
副回線に向いたeSIMプランの条件としては下記の3つをあげました。
- 安価なプラン
- 通話は不要・あるいは重視しない
- 店頭サポートは不要
どこのeSIMプランも基本的に契約期間の縛りはないので、安心してご契約可能かと思います。また、一度契約してしまえばサポートが必要なものではないので、店頭サポートは不要としました。
回線品質については良いに越したことはありませんが、あえて重視していません。
副回線として使ってみることで、ご自分の生活環境に合っているかテストができるというメリットがあるからです。
格安SIMでも「意外と良かった」ということはよくあること。気になっているプランがeSIMに対応しているなら、テスト運用兼ねて契約しても良いかもですね。
- eSIMに対応したプラン一覧(2021年12月現在)
この中から副回線に適したおすすめeSIMサービスを3つご紹介します。
独立系格安SIM最大手のIIJmio。日本で初めてeSIMサービスをはじめた技術力のある会社です。
eSIMプランは格安 SIMらしいコスパに優れた「ギガプラン」と基本料165円のちょい足しプラン「データプランゼロ」の2種類。お好みによって選べます。
格安SIMなので時間帯によって速度低下が起こる可能性はありますが、そういう時だけキャリア回線に切り替えることで回避は可能。副回線契約でつながりやすさをテストするというのも相当アリです。
\2GB/440円からの5プラン/
日本初のeSIMプラン
楽天モバイルはCMでも有名なので気になっている方も多いでしょう。
自社回線の人工カバー率も96%を超え、徐々につながりやすくなってきています。それでも「つながりにくい」という場合は主回線に切り替えることでカバーが可能。副回線としての契約は楽天モバイルの使い方としては相当アリです。
まずは半年間使ってみて「いい」という判断になったらキャリアを解約してMNPするのもOK。その場合は今の副回線契約を一度解約してから主回線を契約しましょう。「0円」から始められるのは契約者1回線のみです。


\楽天ポイントが貯まる!ギガ無制限/
事務手数料無料!
- キャリアプランの「ギガ不足」はeSIM副回線で解決
- eSIM契約にはSIMロック解除を忘れずに
- おすすめはIIJmio・povo
- その他機になるプランをテストしてみるのもアリ


面倒くさいならソフトバンク「ネット代理店」も意外とアリ
「一括1円」は確かに魅力的ですが、いつでもどこでもやっているわけではないため、いい条件に出会うには「運」と「足」が必要。またみなさんご存知の通り、スマホの契約は時間がかかるもの。特に年度末は、キャリアショップや家電量販店のスマホコーナーは大混雑が予想されます。
正直なところ「忙しい」「面倒くさい」という方も結構いらっしゃるんじゃないかと思います。
そんな方に一度ご相談をおすすめしたいのが、ソフトバンクのネット代理店「スマホ乗り換えドットコム」です。
「スマホ乗り換えドットコム」は、大手3キャリアで唯一といっていい、公式以外のオンラインショップ。あまり馴染みがないので怪しんじゃないかと思われるかもしれませんが、ソフトバンクの正規代理店として累計販売台数50万台を誇るオンラインショップです。
当サイト管理人も何度もお世話になっています。
最速キャッシュバックキャンペーン中!【スマホ乗り換え.com】
- 現金20,000円キャッシュバック
- 端末値引きなら最大22,000円
- 業界最速、開通翌週には現金振り込み
- 他社から乗り換え、新規契約でも20,000円キャッシュバック
- 機種変更でも5,000円キャッシュバック
- 来店でもオンラインでも
- 専任担当者に相談できる
- 全プランキャッシュバック対象
- 頭金/オプション加入なし
はじめての乗り換えでも安心しておすすめできる代理店ですが、それでも「怪しい」と感じたなら下記の記事をご参照ください。
最速キャッシュバックキャンペーン中!【スマホ乗り換え.com】


また、ソフトバンク契約が意外とアリな理由についてはこちらの記事でまとめています。


量販店「一括1円」を契約前に知っておきたい3つの注意点まとめ
家電量販店を中心に展開されている「一括1円」案件を契約する前に、知っておきたい3つの注意点について解説してきました。
- 実施店舗ごとの細かな条件に注意しよう
- ブラックリスト入りに注意しよう
- 加入後の維持費にも注意しよう
- 足りないギガはeSIM副回線を活用しよう
- 面倒くさいならソフトバンク「ネット代理店」も意外とアリ
大手キャリアがこういった大型施策を打つのは契約者を増やしたいから。しかし携帯電話の普及率はこれ以上伸びることはないので、限られた各社で市場を奪い合っているのが実情です。
そういう理由から今後もこういった競争は続いていくものと考えられますが、目先のエサに釣られて後悔しないように、しっかりとした知識をつけたかしこい消費者になっていきたいものです。
この記事がみなさんのスマホ料金選びのお役に立てれば幸いです。

